てぃ～だ かんかん

　祖父が他界してから、盆・正月の仕事が減った。
　と言うか・・なくなった。
　
　明日、大和へ戻る 私 と 妹。
　｢又吉さんの工房へ行きたい｣ という妹の希望に答え、少しだけ出掛けた。
　夕方には 父方・母方の本家へ行かなくてはならないので、あまり時間が無い。


　｢あちゃ～帰るばぁ｣ と迎えて下さった又吉さん。
　穏やかな声 優しい語り。
　力強い何かが、ゆっくりと 伝わってくる。
　今日も 有難うございました
　
　
　 ｢早く帰っておいで｣ の電話が鳴りやしないかとドキドキしながら帰宅。
　帰宅して直ぐに、祖父宅へ届けるオードブルを持ち 出発。
　子供達は 母任せ。お風呂と食事が済んでから 連れて来てくれる事に。
　施設に入っている祖母も 帰って来ていた。
　食欲があり、顔色も良く、
　音楽は記憶に残っているようで、メロディーに合わせ 口ずさんでいた。
　祖母の中には、何かのメロディーが 流れているようだ。
　が、祖母のハミングだけでは それが何の曲かは分らない。
　一昨年他界した祖父は、曾孫(我が子)の誕生を喜び 可愛がってくれた。
　米寿の祝いの日、妊娠５ヶ月の私に ｢次は男の子だといいね｣ と言った祖父。
　｢何言ってんの 爺ちゃん。子供は、男でも、女でも、どっちでもいいんだよ。｣
　そう言い返す私に ｢そうか｣ と一言。
　虎(ちゃくし)が生まれた と報告の電話を入れると、
　電話の向こうで 涙を流して喜んでいたそう。
　爺ちゃん、今でも思う。生まれてくる命は 元気であれば、男も女も関係ないよ。
　子供は、家を継ぐ為だけに生まれてくるんじゃない。
　爺ちゃんは、跡継ぎ(？)のツレに嫁いだ私が 気がかりだったのかも。
　そんなの くてぇない。ありがとね。爺ちゃん。　まぁ も ちぃ も 虎 も、大きくなったでしょ。
　父方の本家のうーくいが終り、母方の本家へ。幼い頃から 変わらぬルート。
　母方の本家のうーくいは 何時も遅い。皆が集まる時間を待ってから 始めてくれる。
　お爺、曾孫も増え 賑やかになったね。
　他界して３年になる祖父。娘二人の記憶には 祖父の姿がある。
　祖父を ｢お爺｣ か ｢とらさん｣ と呼んでいた。
　今でも 会えそうな。そんな気がする事がある。
　沢山の神様の中、一番身近に感じるのは やはり 祖父母。
　常に 見守ってくれてると感じるのは 祖父母。
　沖縄の 先祖に対する拝みって、いいな と思う。


　
　ゆっくり 呑んで語らう時間も無く、私には 荷物詰め というイベントが。
　方々に散乱した荷物をかき集め ダンボールに放り込む。
　兎に角詰めまくって 午前４時、取り敢えず 終了。
　皆が寝静まり、一杯だけ晩酌し 就寝。